秋空に映える紅葉 妙心寺退蔵院の秋の特別拝観

京都

2019.1.21

妙心寺 退蔵院

JCB 秋の特別拝観

【この企画は】

紅葉が見頃になる妙心寺 退蔵院で、お食事付きの特別拝観をご用意。
通常非公開の「隠れ茶屋」見学や庭園の鑑賞も、人数限定でお楽しみいただきました。

秋空に映える紅葉
妙心寺退蔵院の秋の特別拝観

秋晴れのこの日、妙心寺南門から境内に足を踏み入れる。観光客や地元の人が行き交うのは、寺院が当たり前に生活道路としてある京都ならではの風景。そんな様子を眺めつつ退蔵院の門前に到着すると、入口の門からこぼれそうな紅葉の赤い葉が迎えてくれた。
境内を多くの人が出入りするなか、通常は非公開の本堂への扉が開かれ、進んでいく。

お寺のスタッフの方から、退蔵院の寺名や施設、展示物の話を聞いた後、解説を受けながら実際の物を眺めていく。参加している人達もパンフレットと実物を見比べながらスタッフの話に耳を傾けていた。
本堂の「元信の庭」は、やぶ椿、松などの常緑樹を主に植え、一年中変わらない美しさで「不変の美」を表現した枯山水庭園。絵師である狩野元信は、先にどのような庭になるか絵に描いて、それから木々を植えたという。庭を前に、参加者は思い思いの時間を過ごしていく。時が止まったように感じられた。
食事会場の書院へ向かうと、廊下からすでに出汁の良い香りが。期待を込めつつお膳の蓋を開け、一品一品が美しく盛りつけられた精進料理店「阿じろ」謹製「松花堂弁当」をいただく。この時期だけの山椒焼きや、くるみみそのかかった丸大根などが並ぶ。丸大根は噛むとじんわり出汁が染みて、口の中に優しい味が広がる。食後には柚子の蜜煮や紅葉の形の干菓子も添えられていた。食事への感謝の気持ちとともに味わう。

食後は「隠れ茶室」を見学。お茶やお花といった芸事が禁止されていた江戸時代に、禁止されながらもこっそり楽しみたいと考えたお坊さんが作ったのだとか。通常と違ってにじり口がないのも特徴とのこと。室内は思いのほか奥行きがあり、不思議な雰囲気の空間だった。

茶室の次は、彩づく木々が立ち並ぶ小路を抜けて、庭園へと足を進める。枯山水庭園の「陰陽の庭」を堪能。続いて島根県の足立美術館や二条城の清流園も手掛けた造園家・中根金作による「余香苑」を眺める。眺めていると妙心寺の小寺の中にいるというのを忘れて、秋空も含め、ひとつの大きな寺院にいるような気持ちになる。

禅の教えでは「教わるものではなく、ありのままを感じましょう」と言われる。その言葉のとおり、均衡のとれた美しい庭園を眺め、風や空に触れていると、物事の感じ方や考え方がこの静かな空間のように、透きとおって清らかになっていくようにも思えた。
紅葉の時期は混雑している場所が多い京都で、落ち着いて自分を見つめる時間が過ごせるのも、ここ、退蔵院の魅力。少し素直になった自分で、退蔵院を後にした。

このイベントについて
開催日2018年11月23日(金・祝)
会場名妙心寺 退蔵院(京都)
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