JCB おとな塾

JCB おとな塾

2019.12.23

Vol.14 歌舞伎鑑賞と
バックステージ・ツアー

Dec. 23. 2019 From 国立劇場 大劇場(東京)

【JCBおとな塾とは】

知的好奇心を刺激する良質なエンターテインメントをお届けする、JCB独自の企画「JCBおとな塾」。
14回目となる今回は、国立劇場の11月歌舞伎公演
『通し狂言「孤高勇士嬢景清― 日向嶋 ―(ここうのゆうしむすめかげきよ― ひゅうがじま ―)」』を鑑賞。
胸を打つ感動的な演目もさることながら、終演後の舞台裏を覗けるバックステージ・ツアーも開催されるなど、
ほかでは味わえない楽しみが満載のツアーとなった。

花道近くの席で役者の息づかいを感じつつ、
通し狂言を鑑賞

「孤高勇士嬢景清― 日向嶋 ―(ここうのゆうしむすめかげきよ― ひゅうがじま ―)」は、文楽の大作「嬢景清八嶋日記(むすめかげきよやしまにっき)」が原作にあたる。歌舞伎では、1959年に八代目松本幸四郎が、八代目竹本綱太夫・十代目竹澤弥七との共演で上演し話題となったが、本作は息子にあたる当代・中村吉右衛門が「嬢景清八嶋日記」を書き改め、主人公の悪七兵衛景清(あくしちびょうえかげきよ)を演じる。 今回の「JCBおとな塾」では、序幕から四幕目までの約4時間にわたる大作を鑑賞。さらに終演後には舞台裏を見て回るバックステージ・ツアーも開催された。

集合時間になると、「JCBおとな塾」の参加者が続々と集まり、受付は大賑いに。今回のツアーには、公演プログラムとお土産のオリジナル醤油皿がつくことに加え、舞台の登場人物や口上などを、ナレーションで解説するイヤホンガイドのレンタルも特典としてついた。歌舞伎初心者にはうれしいサービスだ。さらに、座席は役者の顔がよく見える、1階の花道近く。高鳴る鼓動を胸に、開演の瞬間を待つ。

勇猛果敢な平氏の武士・景清の心の移ろいや、
娘との愛を描いた大作

今回の演目は、源平の戦いにおいて、数々の武勲で名を馳せた平氏の武士・悪七兵衛景清の物語。序幕は、鎌倉大倉御所で、源頼朝と家臣たちが話し合う様子が描かれる。奈良の東大寺再建により、仏教の布教を進めようとする頼朝だったが、家臣の面々から、平家滅亡後も、景清が自身をつけ狙っている噂があることを聞かされる、という場面だ。物語の時代背景が語られる重要な一幕だが、イヤホンガイドから演目と同時進行で登場人物の言葉の意味や舞台設定が聞こえてくるので、内容がすっと頭に入り、物語に没頭できるのがうれしい。景清の登場は二幕目、頼朝と家臣が東大寺の大仏供養を行っている際に、討ち入る場面だ。大勢の僧兵をなぎ倒したり、因縁ある源氏の武士、美尾屋十郎(みおのやじゅうろう)と力比べをしたりと、迫力満点の立ち回りに大興奮。客席からは合いの手と拍手が飛び交い、劇場内は大盛り上がりだった。

特製弁当の昼食をとり、
再び佳境に向かう物語の世界へ

大迫力の二幕目が終わると、35分の休憩が入る。今回の「JCBおとな塾」では、劇場2階の「食事処 十八番(おはこ)」で、ツアー参加者限定の特製弁当を用意。刺身や焼き魚、煮物など、彩り鮮やかな惣菜が詰めこまれた弁当に舌鼓を打つ。

腹ごしらえを終えれば、あっという間に開演の時刻に。三幕目は、景清の娘・糸滝(いとたき)が登場。舞台は、駿河の国の遊郭・花菱屋だ。糸滝は、九州の日向嶋で隠遁(いんとん)する、生き別れの父・景清に高い官位を取らせるための金を作るべく、遊女になる決意を胸にここへやってきた。そのまま聞くと重たい挿話なのだが、主人の花菱屋長(はなびしやちょう)と女房のおくまをはじめとした遊郭の面々のやり取りが軽妙で、会場は笑いに包まれる。
しかし、来たる四幕目は、一転して涙を誘う一幕に。日向嶋で相まみえるも交錯する景清と糸滝の想いは、物語が進むごとにゆっくりと舵が切られ、大団円に向かっていく。特に、大船に乗り込んで鎌倉へ向かう演出は、劇場の舞台装置を最大活用した本作屈指の見どころだ。時に笑いあり、涙あり、幕ごとに緩急をつけた物語と演出は、長丁場の演目でも観客を飽きさせることはない。さらに、花道近くの席で見ることで、参加者の感動はより大きなものになったではなかろうか。

締めくくりは、
大道具や舞台装置に心躍るバックステージ・ツアー

終演後の興奮も冷めやらぬまま、バックステージ・ツアーが始まる。国立劇場の職員・金子慎さんの案内のもと、花道を通り、舞台上へ。舞台脇に片付けられた大道具を見て回ったり、中央の回転床に乗ってみたり、普段味わうことのできない貴重な体験に、参加者の目は輝きを増していた。

また、地下に降り、花道の真下のギミックを見ることができるのも、バックステージ・ツアーの醍醐味だ。武骨な舞台装置を食い入るように見ながら、花道に出る役者の控室・鳥屋(とや)へ到着。金子さんが揚幕をさっと引くと、シャリンと幕を引く音が鳴り、眼前には花道が。さながら、景清や糸滝の如く、参加者自身が花道に登場するという粋な演出で、ツアーは幕を閉じた。

「JCBおとな塾」で上質な文化体験を

14回目を迎えた今回の「JCBおとな塾」は、入手困難な花道近くの席で演目を鑑賞できることと、普段は見ることのない終演後の舞台裏を歩くことができるバックステージ・ツアーの2点が、大きな魅力だったといえるだろう。また、公演プログラムとイヤホンガイドもつき、初心者でも内容を理解し、楽しめることも大きなポイントだ。
「JCBおとな塾」では、今回のような伝統文化の鑑賞だけにとどまらず、さまざまな文化体験を気軽に楽しめる企画が数多く用意されている。ほかでは味わえない贅沢な時間を、ぜひ楽しんでいただきたい。

このイベントについて
開催日2019年11月9日(土)・10日(日)
会場名国立劇場 大劇場(東京)
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