JCB おとな塾

JCB おとな塾

2018.9.28

Vol.11 老舗・玉ひで特別室での
松本幸四郎(市川染五郎改め)
舞踊鑑賞とワークショップ

May. 19. 2018 From 玉ひで 3階「吉祥の間」(東京)

【JCBおとな塾とは】

知的好奇心を刺激する良質なエンターテインメントをお届けする、JCB独自の企画「JCBおとな塾」。
11回目となる今回は、昨年ご好評をいただいた松本幸四郎さんの舞踊鑑賞&ワークショップを開催!
「未来座」の鑑賞チケットも付いて、日本舞踊を楽しく学べる特別プランです。

愛され続ける伝統の味
老舗「玉ひで」でいただく元祖親子昼膳

会場は「JCBおとな塾 vol.9」と同じく、日本橋にある宝暦10年(1760年)創業の鳥料理専門店「玉ひで」。こちらの名物料理は東京軍鶏肉を使った軍鶏鍋だが、その軍鶏肉と割下を玉子でとじ、ご飯の上にのせた親子丼も大人気。明治24年ごろに五代目妻女のとくさんが創案して以来、100年以上にわたり愛され続けてきた親子丼目当ての人々が、連日開店前から店の前に長い行列をつくる。

2部に分けて開催された今回の「おとな塾」。11:00AMの部にご参加の方には、並ぶことなく元祖親子昼膳を召しあがっていただき、2:30PMの部にご参加の方には、ご家庭で気軽にお店の味が楽しめるレトルトの「五鉄軍鶏鍋」を、お土産としてお持ち帰りいただいた。「五鉄」とは、池波正太郎の時代小説『鬼平犯科帳』に登場する、鬼平と密偵たち馴染みの軍鶏鍋屋の名前。実は五鉄のモデルは、ここ玉ひでなのだとか。

特別室「吉祥の間」にて
中村梅彌先生、吾妻徳穂先生によるワークショップ

ワークショップの会場は、玉ひで3階にある特別室「吉祥の間」。日本舞踊の初歩講座ということで、浴衣の貸し出しや着付けサービスも行われた。自前の浴衣や着物で参加されている方も多く、松が描かれた背景と金色の壁に囲まれた吉祥の間は、参加者が集まるにしたがって華やかな雰囲気に。女性だけでなく男性参加者の姿も見られた。

11:00AMの部のワークショップ講師を務めたのは、中村流八代目家元の中村梅彌(なかむら うめや)先生。九代目中村福助さん、八代目中村芝翫さんの姉であり、日本舞踊協会理事でもある梅彌先生から直々に日本舞踊を教えていただく機会など、滅多にあるものではない。お辞儀の仕方や扇子の持ち方など基本を学んだ後、藤の精が娘の姿となって舞う「藤娘」の一節の稽古が行われた。

2:30PMの部のワークショップ講師は、吾妻流三世宗家の二代目吾妻徳穂(あづま とくほ)先生。四代目中村鴈治郎さんを夫に、中村壱太郎さんをお子さんに持つ、歌舞伎界と縁の深い方だ。徳穂先生のワークショップも、まずは基本の動作から。正座をする際は「右足を少し後ろに引き、着物の右裾を少し引き上げてから腰を落とす」ことから、扇子の扱い方やお辞儀の仕方などを参加者も実際にやってみる。先生を見ているとごくごく簡単そうなのに、これがなかなか難しい。日本舞踊協会の先生方のサポートを受けながら何度かやってみるうちに、参加者の皆さんの動作が美しく、スムーズになっていくのがわかる。 

少し慣れてきたところで、今日のお題の『さくら』を教えていただく。まず徳穂先生がお手本を披露。次に参加者の皆さんが振り付けを少しずつ覚え、全体を把握したところで、曲にあわせて踊ってみる。最初はバラバラだった動きも、立ち位置を変えながら何度も繰り返し練習しているうちに次第に整ってくる。通して踊った最後の1回で、色とりどりの扇子が一斉に開くところなどは圧巻の美しさだった。わずか1時間ほどのワークショップで、こんなにも上達するとは!

幸四郎さんと夢の共演
松本幸四郎さんの舞踊を鑑賞

ワークショップの余韻も冷めやらぬうちに、松本幸四郎さんが登場。歌舞伎俳優である幸四郎さんは、日本舞踊松本流の三世家元・松本錦升(まつもと きんしょう)の名を持ち、日本舞踊協会の理事も務めている。幸四郎さんはまず、国立劇場小劇場で上演される第2回日本舞踊 未来座=裁(SAI)=「カルメン2018」を紹介。ヴィゼーのオペラで有名な「カルメン」の舞台をスペインから日本の慶長時代に置き換えた作品だ。「ダブルキャストでホセを演じる中村橋之助さんは、おそらく舞台で女性と共演するのは初めて。この公演に出演するために日本舞踊協会に入会してもらいました」と裏話も飛び出した。

幸四郎さんが披露した舞踊は『勧進帳』。この踊りには義経を守る四天王が登場し、弁慶と視線を交わす場面があるが、なんと、参加者から4人の方に四天王役として「出演」していただくことに。出演者を決めるじゃんけんの結果、5人の方が勝ち抜いたので、今回は特別に「五天王」に設定を変更し、舞台上で幸四郎さんと共演するという大役を務めた。

「一つひとつの振りに意味があり、気持ちを身体で表現するのが日本舞踊の特徴です。演じる者同士が視線をあわせるところなど、お客さんは気づかない部分かもしれませんが、気持ちを込めることで作品の一体感を作りあげているんです。踊りを鑑賞する際は、そういうところもお見逃しなく楽しんでいただければと思います」と幸四郎さん。

最後に幸四郎さんへの質問コーナーが設けられ、参加者から活発に質問が飛んだ。

――襲名披露の口上は毎日その場で考えるのですか?

「だいたい同じですが、役者さんによっては毎日違うことをおっしゃいます。名古屋の公演で、僕が巨人ファンであることをバラされたりもしました(笑)」

――リズムが一定でない邦楽と振りをどうやってあわせるのですか?

「洋楽と違って指揮者がおらずリズムが刻めない邦楽では、歌が指揮者になることも三味線や鼓が指揮者になることもあります。どうやってあわせるかは、踊りをたくさん見ていただければ(笑)。これはもう感覚なんでしょうか。音とピタッとあったときは本当に気持ちいいですね」

――膝からトン!と着地する振りがありますが、膝を悪くしたりはしないのでしょうか?

「これは実は、膝はついていません。音を立てているのはつま先で、膝が床に近いとついているように見えるんです」
幸四郎さんは、実際に飛び上がってその着地の仕方を披露。質問者の「安心しました」の言葉に、幸四郎さんの顔にも参加者の顔にも笑みがこぼれた。

「JCBおとな塾」だからこそ味わえる特別なひととき

終了後、参加者の皆さんに感想をうかがうと、このような声をいただいた。
「先生に直接舞踊をご指導いただき、また幸四郎さんの舞をこんなに間近で見ることができる贅沢さに大満足です」
「初めてだったので舞踊は難しかったですが、作法などいろいろ学べてよかったです」
「日本舞踊を実際に踊ってみるとプロのすごさがわかり、面白かったです」
「幸四郎さんがあまりに近くてドキドキしました」
「とても楽しいひとときでした」
皆さん大満足の様子だった。

このイベントについて
開催日2018年5月19日(土)11:00AM・2:30PM
会場名玉ひで 3階「吉祥の間」(東京)
次のレポートVol.9 老舗・玉ひで特別室での市川染五郎舞踊鑑賞と中村梅彌ワークショップ
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