JCB MUSIC

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2018.12.07

Vol.21 森高千里

JCB MUSIC Vol.21
JCB Presents Chisato Moritaka Special Live vol.4 in BLUE NOTE TOKYO
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【JCB MUSICとは】

JCBが独自に企画している、JCBカード会員の方だけにお贈りする限定ライブ。
今回は、2年4ヵ月ぶりに森高千里がブルーノート東京のステージに登場!
当日のReport と Set Listをお届けします。

魅せて聴かせて楽しませる。
森高千里のBLUE NOTE TOKYO
Special Liveをレポート!

2018年11月4・5日。2016年の7月以来、2年4ヵ月ぶりに森高千里がブルーノート東京のステージに登場した。「JCB Presents Chisato Moritaka Special Live vol.4 in BLUE NOTE TOKYO」。今回も2日間で4回公演。東京のジャズの聖地と謳われるブルーノート東京という舞台について、森高は「何度やらせていただいても、やっぱり始まるまでは緊張します」と語る。しかし、幕が開いたらこっちのもの。手を伸ばせば届くくらいの近さでオーディエンスと向き合う特別な空間を、まずは自身が愉しみつつ、集った人すべてを楽しい気持ちにさせる唯一無二の“森高ワールド"を展開した。

バンドメンバーに続いて、客席の合間をぬって森高が登場すると、客席はやんやの大歓声。それをふわりとした笑顔で受け止めた森高、オープニングは「ロックンロール県庁所在地」だ。'92年の発表時とは異なり、ややスローテンポだが、今回はYouTubeで'15年にセルフカヴァーしたバージョン。これまで発表してきた曲にあらためて向き合い、曲をさらに魅力的なものに磨き上げている今だからこその、チョイスとアレンジだろう。

その様子は続く「林檎酒のルール」でより顕著だった。深夜のレストランでの男女の駆け引きを歌った歌は、なんと'87年発売の1stアルバム『NEW SEASON』に収録されている曲。なにしろ、当時の森高は18歳だ。それゆえ、歌い終わってのMCで振り返っていたが「歌詞の内容も当時はあまりピンとこなかったし、うまく歌えてなかった。でもセルフカヴァーをやってみたらすごくいい曲だなと思ったし、今の自分なら歌えると思えたんですよね。」だからこそ彼女にとっては今歌う意味があるのだし、彼女の歌を今ライブで聴くことの意味がそこにあるのだと思う。また、そんな風に特別な空間で歌い、かつ述懐するオトナの森高千里に、間近で接することができるというのも、ブルーノート東京ならではの味わいと言える(なお、今回も登場したオリジナルカクテルの名前は「カクテルロックンロール県庁所在地」。ザクロの実が浮かべられ、そちらも爽やかな中に大人の味わいを感じさせる一杯だった)。早くも心地よい酔いに身が浸されていくような感覚になった。

JCBオリジナルカクテル「カクテルロックンロール県庁所在地」(左がアルコール)

年齢を重ねることで広がってきた表現力で歌を聴かせてくれる一方で、会場がどこであろうと存分に楽しませてくれるのが、森高が森高たるゆえん。「私がオバさんになっても」「二人は恋人」「雨」と、誰もが知る、そして聴きたいヒットナンバーを連続して披露。会場には彼女のことを初めて生で見るという人もいるようだったが、このとき周囲を見渡せば、みんな一緒になって口ずさんでいた。笑顔にならずにはいられない。場所を問わないどころか、男女も問わない曲のチカラを思い知った瞬間だった。中でも、大盛り上がりの鉄板ソング「私がオバさんになっても」については、自身でMCでも触れていたように、YouTubeにアップされた過去のライブ映像が6年で1465万回再生を記録。「いつまで歌うんだと言われそうですが、みんなから『もういいよ』って言われるまでは歌おうかなと(笑)」ということなので、おおげさなようですが日本国民たる者、まだの人はぜひ一度は生で聴いて盛り上がりましょう。

ライブでは久しぶりに歌うというファンには嬉しい「叔母さん」のあとに、これまた名曲中の名曲「渡良瀬橋」を披露する流れには、このライブならではの彼女らしい配慮が感じられた。「初めてのお客さんにも楽しんでもらいつつ、以前からのファンの方にも満足してもらえるように。そして、ただ懐かしいだけではないものを見せられたら」――そんな思いでセットリストを組んだのだという。だからこそ、終盤の盛り上がりも「ララサンシャイン」「Don't Stop The Music」と、クラブミュージックに寄せた最新形(ともにtofubeatsによるアレンジだ)とも言える曲を聴かせた流れで、ラストの「気分爽快」へと繋げたのだった。ブルーノート東京という会場に馴染みつつ、ホールを思わせる盛り上がりを作り、クラブかと思わせる音を響かせ、最後は居酒屋かと見まがうほどの「飲もう~♪」の合唱で染め上げてみせる。親密な空間で濃密な音楽を聴かせつつも、さまざまな景色を魅せてくれるのは森高の真骨頂だろう。加えてアンコールでは「星に願いを」「テリヤキバーガー」を披露したのだが、「テリヤキバーガー」ではブルーノート東京のスタッフさえも「関係ないわよー!」とレスポンス。vol.4とはいえ巻き込む力が半端ない。いやはや、さすがの森高、なのでした。

終わりに触れることになって恐縮だが、この日の森高の衣装は、黒とシルバーを基調に、ブルーのラインが波のように一筋入ったワンピース(もちろんスカートの丈は短め。「ミニスカートはとてもムリよ」じゃない!)。全体にスパンコールをあしらった輝きに満ちた衣装は、もちろん新たにあつらえたものだ。会場にそぐうものでありつつカッコよさとキュートさを同居させた、まさに森高らしい(し、森高にしか着こなせない)衣装。終演後に聞いたところ、ブルーノート東京でのライブが決まった際に最初に考えるのが「衣装をどうするか」なのだそう。魅せて聴かせて楽しませることに、誰よりも真摯に向き合い、かつ実践してきた彼女らしさをまた垣間見たようで、嬉しくなってしまった。

ことに、ここ数年の森高のライブは、会場ごとにテイストを変えながらもどれもが充実しており、それぞれが彼女によいフィードバックをもたらしているように感じられる。来年(2019年)、森高は21年ぶりとなる全国ツアー『「この街」TOUR 2019』を開催する。ニュースとしても報じられ大きな注目を集めているが、そのツアーで得たものをまたフィードバックさせ、きっとさらに進化した“ブルーノート東京の森高千里"を見せてくれるはずだ。

(ライター:高橋浩之 カメラマン:三浦憲治)

Set List

2018.11.4
1st STAGE 2nd STAGE
M1 ロックンロール県庁所在地 ロックンロール県庁所在地
M2 戻れない夏 冷たい月
M3 私がオバさんになっても 私がオバさんになっても
M4 二人は恋人 二人は恋人
M5
M6 叔母さん 叔母さん
M7 渡良瀬橋 青い海
M8 ララサンシャイン ララサンシャイン
M9 Don't Stop The Music Don't Stop The Music
M10 気分爽快 気分爽快
En1 星に願いを 星に願いを
En2 テリヤキバーガー 手をたたこう
2018.11.5
1st STAGE 2nd STAGE
M1 ロックンロール県庁所在地 ロックンロール県庁所在地
M2 片思い 林檎酒のルール
M3 私がオバさんになっても 私がオバさんになっても
M4 二人は恋人 二人は恋人
M5
M6 青い海 叔母さん
M7 渡良瀬橋 渡良瀬橋
M8 ララサンシャイン ララサンシャイン
M9 Don't Stop The Music Don't Stop The Music
M10 気分爽快 気分爽快
En1 星に願いを 星に願いを
En2 手をたたこう テリヤキバーガー
このイベントについて
  • 日程・会場
開催日2018年11月4日(日)・5日(月)
会場名BLUE NOTE TOKYO(東京)
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