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2016.07.16 Sat 07.17 Sun SWEET LOVE SHOWER 2014

京都で悟る?! 禅の世界を巡る旅
国宝「瓢鮎図(ひょうねんず)」にミシュランの精進料理!

米大手旅行雑誌『トラベル+レジャー』が発表した2015年世界の人気観光都市ランキングで、京都市が2年連続の1位に選ばれた。世界で最も影響力があるともいわれるこの雑誌の結果からも、京都が憧れの観光地であることは間違いない。

京都の人気を支えるコンテンツとして「禅の庭」がある。日本の思想や美意識を反映したその世界は、日本人にとっても興味深く、訪れるたびに発見をもたらしてくれる。日本最大の禅寺、臨済宗大本山「妙心寺」も多くの人を受け入れてきた。「自分とは違う相手を許し認め、自分とひとつとするおおらかな心」を説く禅の心は、京都が国際都市として発展する過程にも影響を与えてきただろう。

小宇宙 妙心寺

妙心寺の門をくぐると、「おはようさんです」と門番の人が明るい声をかけてくれた。こちらも笑顔で返す。中は路地に沿って建物が連なり、小都市のようになっている。三門、仏殿、法堂(はっとう)、そして40余りの「塔頭(たっちゅう)」。塔頭は簡単にいえば子院のことで、お寺の中にまた小さなお寺があるようなもの。そのひとつ「退蔵院」は、禅の庭を一般公開している貴重な寺院だ。

退蔵院の小さな門から続く細い細い道。さらなる異空間に入り込むような感覚にワクワクする。禅寺の落ち着いた佇まいに導かれて歩を進めると、中は広く、樹木や苔の、圧倒的な緑に包まれていく。清々しい香り。呼吸するごとに、自分の体の中にも新しい空気が循環していく。

退蔵院には2つの庭がある。まず室町時代の画聖・狩野元信による「元信の庭」。もうひとつは昭和の名園として全国的にも有名な「余香苑(よこうえん)」。こちらは約1,000坪におよぶ池泉式回遊式庭園。枯山水「陽の庭」と「陰の庭」の間を抜け、水琴窟(すいきんくつ)を埋めたつくばいの脇を通り、小坂を下り、最も低い位置にくると、池のほとりから庭の全体が見渡せる。「禅の庭は人のこころを映す」というが、その絶景に思わず感嘆の声をあげてしまうに違いない。


室町時代の画聖・狩野元信による「元信の庭」

「陽の庭」

「陰の庭」

約1,000坪におよぶ池泉式回遊式庭園「余香苑」

夏の主役は150鉢の蓮

1年を通してさまざまな顔を見せる余香苑には、紅しだれ桜や藤、サツキ、蓮、金木犀、楓などがあり、初夏は「蓮」が主役となる。蓮は、決して美しい環境とはいえない泥の中に美しい花を咲かせる。凛と気高く伸び生える姿は、欲にまみれず清く生きる象徴として、仏教で欠かせない存在。そんな興味深い話をしてくれたのは、退蔵院の禅僧だ。

本堂特別拝観

「JCB夏の特別拝観 退蔵院 蓮見の会」には「本堂特別拝観」という、通常は一般公開されていない本堂に入れる貴重な機会が含まれている。「庭園の自由鑑賞」で味わうのとは異なる空気、薄暗く涼しい本堂の中は、しっとりとした神気に満ち、歴史の重みが肌に伝わる。そこに椅子を並べて禅僧の話に耳を傾ける。京都の言葉の心地よいリズムと、ほんのりとにじみ出る関西らしいユーモア。退蔵院にある国宝・日本最古の水墨画「瓢鮎図」の話も面白かった。

国宝「瓢鮎図」

瓢鮎図は「男が瓢箪(ひょうたん)でナマズを捕まえる方法」を描いている。「ただでさえ捕まえにくいナマズを、こともあろうに瓢箪で捕まえようとする」、この矛盾をどう解決するか、という禅問答の図。それに対する、禅僧31人が頭をひねった回答も書かれている。「例えば、ある禅僧が考えた回答をひとつ紹介しますと、『ナマズはぬるぬるしてるから、じゃあ瓢箪に油を塗ってぬるぬるさせてしまおう。“ぬるぬるぬるぬる”の拍子で瓢箪にナマズが入ってしまうんじゃなかろか?』とかですね。まぁ聞いても訳がわからないと思いますが、禅問答とはこういうものでございます。」という禅僧の話に、参加者から笑い声がこぼれる。「あえてどういうことかと申しますと、ナマズが“悟り”を表し、それを捕まえようとしている男は“わたしたち自身”を表しています。『悟りを手に入れるためにはどうしたらよいか?』という問いに対して、禅の答えとしては『自分で見つけてください』なんですね。なので、言葉に表せるものではないから、言葉にしたものを聞いてもわからないと」。ふむふむと、参加する人たちの頭が上下に揺れる。禅とは掘れば掘るほど興味深いものよ。

ミシュラン1つ星「阿じろ」の蓮づくし御膳

本堂で禅僧の話を聞き、庭や瓢鮎図を鑑賞したのち、余香苑内の茶席「大休庵」へ。 精進料理店として京都で唯一ミシュランの星を獲得した「阿じろ」による蓮づくし御膳が用意されている。夏のラグジュアリーなブランチにふさわしく、夏野菜たっぷりの素麺、蓮根の胡麻味噌和え、夏野菜の天ぷら、そして蓮根ごはんに冬瓜の白味噌汁など。世界に認められた精進料理を味わい尽くし、贅沢な時間はお開きとなった。

JCB会員限定プランで味わう上質な時間

退蔵院には叡智が詰まっていた。それは芸術的であり、科学的であり、自然でもある。退蔵院を後にするころには、きっと多くの人が自分のなかの何かが変わったのを感じるのではないだろうか? 私が実感したそのひとつを言葉にするなら、「自分の物語を生きよう」とする前向きなエネルギーが体に満ちている感覚だ。

旅そのものにも、「心をリセット」させてくれる力が宿っている。「JCB夏の特別拝観 妙心寺 退蔵院 蓮見の会」のように、JCBの会員限定プランには、人生を豊かにする上質で貴重な提案がたくさん用意されている。ぜひ参加して、他では味わえない経験をしてほしい。



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