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2017.01.30 JCB おとな塾 vol.4 文楽鑑賞とスペシャル・レクチャー

日本文化を堪能する、特別鑑賞プラン
JCB おとな塾 vol.4 文楽鑑賞とスペシャル・レクチャー(昼食付き)

知的好奇心を刺激する良質なエンターテインメントをお届けするJCB独自の企画「JCBおとな塾」。4回目となる今回は、国立劇場開場50周年記念演目である通し狂言『仮名手本忠臣蔵』の文楽公演を鑑賞。終演後、専門家によるスペシャル・レクチャーもあり、昨今ブームとなっている文楽の魅力を堪能できるプランだ。

世界に誇る日本の伝統芸能「文楽」に触れる
通し狂言『仮名手本忠臣蔵』第一部

文楽は、太夫・三味線・人形が一体となった舞台戯曲で、その成り立ちは江戸時代初期までさかのぼる。いわゆる「人形浄瑠璃」と呼ばれるものだが、幕末に淡路の「植村文楽軒」が大阪ではじめた一座が最も有名になったことから「文楽」という代名詞が広まり、現代まで受け継がれてきた。2008年にはユネスコ無形文化遺産にも指定されている。

今回鑑賞したのは、通し狂言『仮名手本忠臣蔵』の第一部。全部で十一段目まである本作の、大序から六段目が含まれており、とくに、塩谷判官が切腹を強いられる「四段目」、運命に翻弄され、自らも切腹をする早野勘平の悲劇を描いた「六段目」は、今回の公演において大きな山場となる。太夫の語りと三味線のリズムで、命を吹き込まれたかのように舞台を躍動する人形たちの迫力は圧巻だ。

文楽をより深く楽しむためのサポートも充実

国立劇場小劇場の入り口で「JCBおとな塾」の受付を済ませた参加者には、公演プログラムと「お土産」のセット、イヤホンガイドが手渡される。いままで文楽に触れたことがない人でも、登場人物やストーリーを把握できるのでうれしいポイントだ。
ロビーは開演を待つ人々で混みあい、劇場内の席も瞬く間に埋まっていく。開場から間もなく満員御礼の札が立てられたことからも、文楽に対する人気と注目度をうかがい知ることができた。
席に着いてほどなくすると拍子木の音が鳴り響き、定式幕がゆっくりと開く。『仮名手本忠臣蔵』開演の合図だ。

昼食は国立劇場2階の「十八番」にて

三段目が終わったところで25分間の休憩が入った。多くの観客たちは会場内でお弁当を広げたり、ロビーでお茶を飲んだりと自由に過ごしていた。
「JCBおとな塾」のプランは、国立劇場2階にあるレストラン「十八番」でのお食事付き。
休憩時間は長くはないが、席に着いてすぐにお弁当が用意されるので、せわしなく感じることなく食事ができる。

文楽をもっと深く知る。「スペシャル・レクチャー」

今回の「JCBおとな塾」では公演終了後、文楽についての「スペシャル・レクチャー」を実施。文楽の舞台監督として20 年のキャリアをもち、国立劇場の舞台運営にも深く携わる松尾 宰さんを講師に迎えた。

劇場裏手の伝統芸能情報館「レクチャールーム」に入ってきたのは、松尾さんと、今回の公演でも舞台に上がっていた人形遣いの吉田幸助さん。

松尾さんいわく、「本当は人形だけ置いてレクチャーするつもりだったけれど、(吉田さんに)話をしたら来てくれた」とのこと。

まず、30年以上前の2人の出会いについてから話は始まった。松尾さんが大阪で舞台監督をしていたときに出会い、親交を深めていたそうだ。当時、吉田さんは15歳。同じく人形遣いの父について修行をしていた。

松尾さんから「彼がこのまましっかりとやっていたら人間国宝になるかもしれないから、注目してくださいね。」と言葉をかけられると、はにかみながら吉田さんは答えた。
「身近にいる人間国宝の方に話を聞くと、そういった称号がほしくて人形遣いをやっているわけではないと言います。僕もそうですが、人形が好きだから、この世界に入った人ばかりです。」
文楽には、歌舞伎のように世襲がない。若いころから舞台を観て、覚えて、教わったことをなんでも吸収しながら、長い期間をかけて実力をつけて、いい役をもらえるようになる。
「とはいえ、いまはみなさん長生きだから、上の人がいるうちはなかなか大役はやれないんです。ね、幸助君。」
と、松尾さんの言葉が会場の笑いを誘い、つられるように吉田さんも笑う。息がぴったり合った2人の会話は、さながらトークショーのようだった。

文楽の成り立ちから、人形の構造まで、文楽初心者でも理解しやすいように軽妙な語り口でレクチャーが進む。

「3人で1つの人形を扱うって、世界中どこを探してもないんです。右手側にいる人が『主遣い』、左手側が『左遣い』。そして、足を動かしたり、足踏みで音を出したりするのが『足遣い』と呼ばれます。」
まず、足遣いだけで10年修行し、うまくいけば左遣いになれる。そこからまた10年ほど修行するのだとか。吉田さんが話していたとおり、人形が好きでないとできない修行だろう。
「まあ、それはさておき、文楽公演は長かったでしょう?眠かった人もいるのでは?あのね、眠かったら寝ていいんですよ。でも、どこか1つだけでいいから面白い!と思ったところを持ち帰ることができれば、それでいいんです。」
そう語る松尾さんのレクチャーは、以前開催した際にも大好評だったとか。
「いまどき、情報はどこでも手に入るでしょう?調べようと思えば文楽の知識はいくらでも仕入れられます。だから、私が伝えるのはそこじゃない。せっかく長い期間、文楽に携わったのだから、そこでしか知り得なかった話をするようにしているのです。」

そんな言葉で締めくくられた松尾さんの「スペシャル・レクチャー」は、文楽を身近に深く触れることができ、非常に濃くて充実した内容だった。

「JCBおとな塾」で上質な文化体験を

昨今、人気が高まっている文楽。演目を観たうえでその成り立ちまでレクチャーを受けることができる今回のプランは非常に充実した内容だった。
「JCBおとな塾」では、今回のような伝統文化にとどまらず、さまざまな文化体験に触れられるようなプランが目白押しだ。ここでしか味わえない醍醐味を、ぜひ堪能いただきたい。



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